給与計算アウトソーシングのメリット①
P.ドラッガーは、企業経営は「コア業務に集中せよ」と言われました。
また社員が「ワクワクする業務」に専念せよ、とも言われています。
給与計算業務は企業経営の中で大切な業務ですが、コア業務ではありません。
コア業務とは、その企業で粗利を稼ぎ出す業務のことです。
給与計算業務を社内でやる時間コスト・費用コストは、粗利を1円たりとも生み出すことはありません。
給与計算業務を社内で内製化する2つの条件は、
①その担当社員さんが絶対に退職しない社員さんであること
②社員全員の給与情報(給与金額・昇給金額まで・扶養情報等全て)を知っていても大丈夫な方が担当すること
もしこの二つを兼ね備えた社員さんがおられるならば、誰でもできる給与計算業務を、高い時給の社員さんに担当させるという経営的な発想は、時間コスト・費用コストの面から、真の粗利益獲得に逆行していきます。
そして、この二つの条件を兼ね備えた経営トップが選ぶ信頼の高い社員さんであれば、営業職や業務全体の責任者など、その方の能力を活かす部門業務に就かせることが得策となってくるでしょう。
給与計算業務を外部のアウトソーサー(業務委託先)に委託した場合、業務委託料を支払うのは固定的なコストですが、給与計算担当者の賃金は変動します。
クラウドソフトへの使用支払料も近年相当増えていると思います。
または見えない時間コスト(社会保険・労働保険等、採用退職に関する諸手続き業務・年末調整業務等)も相当あるはずです。
このように算業務を社内で実施している場合、当なコストが発生してくるでしょう。
また、計算担当者が全社員の賃金情報を完全管理するということの精神的なストレスは相当なものがあり、ドラッガーが言われた「社員がワクワクする仕事」ではないかもしれません。
だから、経営者自ら給与計算を担当している企業も多々あることも事実です。
しかし、それこそ経営者の一番高い時給の無駄使いではないでしょうか。
経営者が担当する業務ではないかもしれません。
12月1日 水谷英二のコラム
今月のテーマは、「給与計算アウトソーシングのメリット①」でした。