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ロスコストとプロフィットコスト

コストには、「悪いコスト」と「良いコスト」があります。
悪いコストのことを「ロスコスト」、良いコストのことを「プロフィットコスト」と言います。
企業経営をしていれば、コストゼロというわけにはいきません。
当然コストは常に発生します。

パナソニックの創業経営者松下幸之助翁は、「適正利益」とは言いましたが、「適正コスト」とは言われたことはありません。
コストは低いほど良いからです。

悪いコストはゼロ、一切使わない。
しかし利益をあげるためのコストは、いくらでも使って良いと考えます。

優秀な社員が定着して生産性が上がり、その結果として利益を上げるコストは「良いコスト」です。
電気代・水道代は低いほど良いわけで、ゼロを目指すべき「ロスコスト」です。

若い社員の人件費(賃金)は「良いコスト」ですが、採用コストは「悪いコスト」です。
募集費が高い会社は、応募が無いということに問題があるわけですから、
その問題解決にコストを使うべきで、単純に募集費にお金を費やしていても問題解決にはなりません。

社内業務を外部にアウトソーシングする費用も同じです。
「コスト」は掛かりますが、業務を外部に出す目的がはっきりしていれば、その目的達成のための、良いコスト(プロフィットコスト)になります。

現在掛かっている費用との金額比較だけで判断することは誰にでもできます。
社内業務を外部にアウトソーシングする「目的」がとても重要になります。
それが「経営判断」です。

GE再建の時のJ.ウェルチがドラッガーから言われた有名な言葉、
「社員にはワクワクする仕事のみをやらせなさい。他の業務はすべて止めてしまうか、アウトソーシングしなさい。」
日本企業が利益を出すべき時、今ここに大きなヒントがあります。

令和6年1月1日 水谷英二の経営者に一言
今月のテーマは、「ロスコストとプロフィットコスト」でした。