撤退する事業は、本業ではない
「本業」とは何か?そんなことを最近考えます。
コロナ禍が完全に終わり、経済が通常に戻ってくると同時に、企業の不採算部門が明確になってきました。
企業は生き残るために、不採算事業は切り離していきます。
その中で、「給与計算代行業務」という事業を切り捨てる企業が出始めています。
それは、採算が合わないこと、給与計算オペレーションの人材不足という2つの理由です。
今年に入って弊社への問い合わせが以前より増えています。
現在のアウトソーサーが給与計算事業を撤退するご相談からです。
一つは給与計算業務を内製化(自社の社員がすべてやる)
そして、もう一つが新しいアウトソーサーと契約するということです。
とにかく人材が不足している現状、自社の社員で新しく給与計算業務を誰が担当するのかということは、とても難しい判断であると考えます。
そんな社会現象を垣間見て、感じることは、なぜ「給与計算代行業務」という事業を撤退するのか?ということです。
なぜ不採算部門になってしまうのか?
事業を撤退するということは、給与計算代行業務という事業が、その会社では「本業」ではないということを、暗黙に言っているのだと思います。
大手企業・中小企業に関わらず、企業というものは「事業領域」を明確に決めて、その事業領域を探求しなければなりません。
事業領域とはその企業が生き残るための生存領域です。
逆に言えば、世間で継続的に生き残っている事業は、すべて自分たちで、生き残る生存領域を探求しているのです。
自社の商品は何なのか?自社のお客様は誰なのか?
コロナ禍が完全に終焉を迎えている今、「本業」に徹していかないと、企業は益々厳しい時代へ突入してきました。
令和6年5月1日 水谷英二の経営者に一言
今月のテーマは、「撤退する事業は、本業ではない」でした。