総額人件費を上げて、労働分配率を下げる
某総理大臣は、「労働分配率を上げる」とコメントされましたが、
本来経営の理想は、「総額人件費を上げて、労働分配率は下げる」が理想的な考え方です。
労働分配率を上げても、社員人数が増えて、1人当たりの人件費が上がらない場合もありますし、労働分配率を上げて、利益分配率が下がることもあります。
赤字経営はいずれ倒産につながっていきます。
総額人件費を上げて労働分配率を下げるためには、粗利を増やさないことには人件費の原資はありません。
売上を上げても、粗利の低い売り方は、人件費の原資を増やすことは出来ません。
労働分配率を下げて、総額人件費を下げても、個人の給与金額を上げる方法があります。
それは、「少数精鋭」で経営するという方法です。
日本は可処分所得(手取り金額)が増えないことが今一番の問題です。
その問題を解決するために、社員1人1人の賃金を大きく上げる必要があります。
それは少数精鋭で経営するという方法です。
生産性を大きく上げていくという方法です。
これが出来ないために、多くの会社が悩み苦しんでいるわけですが、賃金を大きく上げていくためには、少数精鋭しかないということです。
ここに気が付き始めている経営者が増えてきており、今後大きく失業が増えると予想されます。
もうすでに予兆が出てきています。
最低賃金を上げていけば良いという問題ではなく、最低賃金をあげていけば尚更失業に繋がるということです。
そのような経済状況の中で、生産性をあげて企業経営をしていく為には、働く仲間を大切にして、お互いが助け合い力を合わせ、社員同士が楽しみながら働く環境をどのように創るかということに尽きると考えます。
働くこと自体が楽しければ、人間という動物は無限に知恵を出し合い、無限に能力を発揮する動物です。
令和6年11月1日 水谷英二の経営者に一言
今月のテーマは、「総額人件費を上げて、労働分配率を下げる」でした。